戸籍法逐条解説

戸籍法及びその周辺法についての実務的解説

戸籍法第49条 出生届

【戸籍法第49条第1項】

出生の届出は、14日以内にこれをしなければならない。

(国外で出生があったときは

3ヶ月以内)

 

【解説】

生まれた日を含めて14日以内。

 

提出地は

住所地・本籍地・産院の自治体。

 

こども手当や児童手当を満額もらうには

住所地で提出するのが1番良い。

 

 

日本の役所に出生届を提出できるのは

すべての日本人と

日本で出産した外国人。

 

国外で産まれた外国人同士の子は

たとえ永住者の子であっても

日本で出生届を出すことはできない。

 

外国人としてビザを取得し

日本に入国しなければならない。

 

海外で出生した子の出生届を

3ヶ月以内に提出しなかった場合は

日本国籍を失う場合があるので

期限厳守(アメリカなど)

 


 

戸籍法第48条

【戸籍法第48条第1項】

届出人は、届出の受理または不受理の

証明書を請求することができる。

 

【解説】

いわゆる受理証明書の請求の規定。

 

請求できるのは「届出人」のみ

であることに注意。

 

里帰り出産の場合。

子の父が届出人になることが多い。

 

父が出生届を住所地に持ち帰って

その自治体で提出すれば問題なし。

 

子の父が、

出生地(産まれた病院)の自治体に

届出た場合はどうなるか。

 

子の父は、

仕事があるのですぐ住所地に帰る。

住所地の自治体で

児童手当やマル乳の

手続きをする手続きをするには

出生届の受理証明書が必要。

 

委任状の手続きやらを

郵便で送っているうちに月をまたぐ。

 

手当の支給額が減る。

 

という流れになります。

 

住民票に子が記載されるのも

10日前後かかり(自治体差あり)

 

会社への子のマイナンバー提出と

扶養申請も遅れる。

 

受理証明書を請求できるのは

届出人のみ。

 

受理証明書を発行できるのは

受理した自治体のみ。

 

戸籍の届出は、

なるべく住所地で行うのが

良いでしょう。

 

 

【戸籍法第48条第2項】

利害関係人は、

特別の事由がある場合に限り、

届書その他市町村長の受理した書類の

閲覧を請求し、

又はその書類に記載した事項について

証明書を請求することができる。

 

【解説】

いわゆる「記載事項証明」の

請求の規定です。

 

1.利害関係があり

2.特別の事由がある場合には

 

戸籍の届出の謄本(コピー)を

請求することができます。

 

よくあるのが、

帰化申請の際、

法務局に提出する必要がある場合。

 

帰化申請は一身専属の権利なので、

行政書士は、

職務上請求はできません。

委任状請求を行ってください。

 

そのほか、

裁判資料として

裁判所に提出する場合なども、

 

申請できます。

 

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戸籍法第46条

【戸籍法第46条】

届出期間が経過した後の

届出であっても、

 

市町村長は

これを受理しなければならない。

 

【解説】

届出期間が定まっているものは

届出が義務なので(出生死亡など)

 

提出が遅れても受理されます。

 

悪質と見なされれば

簡易裁判所から

過料が科せられます。

 

いまトピックになっている

無戸籍児童については、

 

小学校に入学後であれば、

法務局の調査・許可のあとに

受理されます。

 

ちなみに公立小学校については

子の福祉の観点から

無戸籍であっても不法滞在であっても

原則入学できます。

 

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戸籍法第43条

【戸籍法第43条第1項】

届出期間は、

届出事件発生の日から起算する。

 

【解説】

民法は、原則初日不算入です。

いま自分が計算しようとしていることが

戸籍の条文の話なのか。

民法の条文の話なのか。

確認が必要です。

 

【戸籍法第43条第2項】

裁判が確定した日から

期間を起算すべき場合に、

裁判が送達または交付前に

確定したときは、

 

その送達または交付の日から

これを起算する。

 

【解説】

裁判離婚の際によく起きます。

 

裁判の確定日が4日1日でも、

調書や確定証明の消印が

4月5日であれば、

起算日は4月5日です。

10日以内の届出が義務なので

4月14日までに届出すれば大丈夫。

 

理由は簡単。

書類を受け取っていない人は

届出ができないので、

受け取るまでは義務を負わない。

 

勉強不足の役所の職員は

何も聞かずに確定日から起算して

過料の手続きを取らせようとする

(失期通知に署名させる)ので、

 

その場合は封筒を出して

戸籍法第43条第2項ですと

伝えましょう。

 

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戸籍法第41条(外国の証書)

【戸籍法第41条】

第1項。

外国に在る日本人が、

その国の方式に従って、

届出事件に関する証書を

作らせたときは、

3ヶ月以内に

その国に駐在する

日本の大使、公使又は領事に

その証書の謄本を提出しなければ

ならない。

 

第2項。

大使、公使又は領事が

その国に駐在しないときは、

3ヶ月以内に本籍地の市町村長に

証書の謄本を発送しなければならない。

 

 

【解説】

日本国内で起きたことの届出は、

死亡の7日を除き、

ほとんどが14日以内が

届出期限だが、

 

外国で起きたことの届出は、

3ヶ月以内に届出ればよい。

 

なぜなら、

その国の日本大使館

首都にしかない場合も多く、

移動が大変だからである。

 

出生届の場合は、

付随する国籍留保届を

3ヶ月以内に届出なければ、

子どもの日本国籍が失われるので、

 

3ヶ月の期限は

絶対に守らねばならない。

 

 

戸籍法第40条

【戸籍法第40条】

外国に在る日本人は、

この法律の規定に従って、

その国に駐在する

日本の大使、公使又は領事に

届出をすることができる。

 

【解説】

外国に住む日本人が

届書を日本の本籍地に

郵送しなければならないとすると

大変なことが起きます。

 

郵便事故が起きたら

届出はなかったことになる。

 

郵便事故が起きたら

大切な書類の原本が紛失する。

 

書類が届いても

受理に足りる記載や

添付書類がなければ、

不受理扱いとなり

外国に返送しなければなりません。

 

特に出生届に付随する

国籍留保届は、

3ヶ月以内に郵便が届かないと

生まれた子どもは、

日本国籍を喪失してしまいます。

 

なのでなるべく

住んでいる国の

大使館又は領事館に

届け出るのがよいと思います。

戸籍法第37条

【戸籍法第37条】

第1項。

口頭で届出をするには、届出人は、

役所に出頭し、届書に記載する事項を

陳述しなければならない。

 

第2項。

市町村長は、届出人の陳述を筆記し、

届出の年月日を記載して、

これを届出人に読み聞かせ、

かつ、届出人に、その書面に署名させ、

印を押さなければならない。

 

【解説】

これは、

目の見えない人のための規定です。

 

目が見えず届書に記載できないと

相談に来たお客様がいたら、

 

届書の全ての項目について

聞き取りをし、

 

職員が代筆をしましょう。

 

署名欄については、

枠の位置と大きさ、始点を伝えて

お客様自身に記してもらうこと。

 

読みにくい字であったとしても、

署名は有効です。

 

くれぐれも、

記入された届書がないと

受理できません、

と帰してしまうことのないように

してください。

 

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